「妥協してはいけない」
前回、キュウリの件で結論を持ち越すこととなった理由である「妥協」について考えます。
「妥協してはいけない」の命題
妥協するということは、一部に不満足な点がありつつも賛成・採用するということです。妥協するということは、何かを採用する必要があるのに代替案がないということです。そのため、命題は
- 不満が少しでもあれば、賛成すべきでない
- 不要不急の事項なら、満足できる代替案を検討すべき
とします。
「妥協してはいけない」の対偶
対偶を個別に見ると、その通りという気がします。
- 賛成すべき事には、不満が少しもない
- 満足できる代替案を検討すべきでない事は、緊急性が高い
でも、並べると矛盾を感じます。
「妥協してはいけない」の考察
緊急事態でとりあえずの応急措置をとる場合、当然のように代替案を検討する余裕がないので不満があっても賛成していることになります。ということは、緊急時は妥協が許される、むしろ緊急性と妥協には相関性があることになります。
山で遭難した時に見たことないキノコは危ないから食べないで、美味しさは妥協して安全そうな木の実を食べるけど、日常ではマカダミアナッツとアーモンドのどちらにするか迷う。
誕生日に、50万のシャンパンは買わないで、ちょっといいワインを選ぶけど、日常では発泡酒を飲む。
そんな風に考えると、妥協というのはいくつもの検討事項に的確に優先順位を付けて判断する高度な行為ということになります。
ここまで来ると、むしろ妥協はしなければならないことのようです。
「妥協してはいけない」の結論
ということで、妥協してはいけないは「偽」です。
従って、前回のキュウリも「偽」なので、キュウリはなくなってはいけません。あぁ、残念。
以上